汚部屋|シンプルにする過程|脱出編

混乱した汚部屋から脱出を

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森薫の『英國戀物語エマ』漫画とアニメを、イッキ読み!イッキ観!

さて前回に続き
森薫作品すごいぜの時間です。
てか、
めちゃ長くなってしまった…
駆け足宣言は何処。

前回の日記がまだのかたは
よかったらそちらからどうぞ~
www.hoarder0.net

森薫『エマ』

今回も前回と同じ作者
森薫さんの
『エマ』

前回ご紹介した
「乙嫁語り」
より前の作品で

こちらも

2005年に
第9回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の
優秀賞などを受賞

2度もアニメ化されている
有名作品ですが
漫画もアニメも未経験でした。

絵的にはこの頃のは
それほど好きではなかったので
手を出したことが
なかったのですが、

「乙嫁語り」が
気に入ってしまったので
続けて大人買いしてみました。


不穏な舞台設定

今よりもさらに
厳格な階級社会をしく
1890年代のイングランドでの
メイドさんと上流階級の
ぼっちゃんの恋物語です。

って聞くと

いやーぁねえ、

ありがちよねぇ~
なにそれー?
ハーレクイン?

って感じなのですが
びっくりするほどユートピア!

じゃなくて、
そこでやめたらあなた
超絶もったいないから!

なにせ、
この後乙嫁語り描く人ですよ
ふつうじゃないんです。
(おい、いいかた

ぺラさがない!

乙嫁語りもそうでしたが
そもそも、
時代背景に関していえば
むしろえぐい。

これ、
第一次大戦前夜の
イングランド。
この20年ほど後には
登場人物の多くは
戦争に巻き込まれていくはず。


これからどんどん
暗い時代を迎えるわけで。

特に、
エマの恩人となる
ドイツ人貿易商の
メルダース一家。

イギリスの社交界目指して
移住して来ていますが
夫婦は意外と年齢設定が若いということは
第二次大戦の時は存命ですよね。
そして、
イギリスは敵国となるわけで。

ああ…なにそれ恐ろしい…
鬼畜な設定してるよ
ほんと。


乙嫁語りとも共通する
不穏な舞台設定に
身分や立場によって
制約が多く
思うようには
生きられない人々という
鬼畜設定ですよ。

多層的視点

精緻な絵と
ストーリー小さなエピソードの数々で
読者を
そういう
黄昏の時代に生きる
登場人物たちのすぐ隣に
あたかも友達の一人のように
トリップさせる
そんな力のある作品は、

森薫作品の特徴なのかなー

って思うんだけど
後半に行けば行くほど
主人公たち以外の
周りの登場人物のストーリーが
たくさん出てきているので

視点が変わることで
さらにそういう世界を
多層的にみることで
リアルさが増すような
感覚になるのかも。

エマおしまい!

って描かれてから
サブキャラたちの
サイドストーリーで
2巻も刊行されてるからね~

エマにおける
かわいそう大賞
ダントツの
エレノア・キャンベル嬢。
次点はコリン。

そういえば
森薫さんの作品は
死ぬほど良い人ってのが
ポコポコ出てくるのが
登場人物が多くても
読んでて疲れないポイントかも。



全ては彼女の掌の上に?

私が1番好きな登場人物は
エマの主人でもあり
エマにメイド以上の教育を施した
ケリー・ストウナー。

ぼっちゃんの元家庭教師で
厳格な老未亡人なのですが
全ての仕掛け人は
この方なんじゃないかと。

厳格にみえて、
もしかしてこの人がいちばん
時代の先端にいて
柔軟な価値観を
持っていたのかなと。

そう思ってみると
エマとウィリアムの
一連の物語は、

もしかして、
ストウナー先生による
実験?!

確かに
「教育ってものがどれほどのものなのか」
なんてセリフも仰ってますから。

ま、
実験で始めたからか
単なるご本人の性格か、
ギリギリまで自制していたけれど
エマに対して
間違いなく親にも似た
愛情が育っていたかと思うと

最終話のあのエピソードは
もう涙なしでは。


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アニメ『英國戀物語エマ』

さて、
お次はアニメ版
アニメになると
「英國戀物語」
という枕が付くんですね。

アニメ版も
存在は知っていたのですが
こちらも見たことは
ありませんでした。

シーズン1

計2シーズンが作られていますが
まずは特に素晴らしい
シーズン1についての感想です。



キャラが喋る!動く!
という嬉しさは
アニメなので当然のこと

特にイングランドの街中や
ウィリアムの住む
郊外の邸宅周りの風景など

アニメ化ならではの
背景の広がり

あとは、
音の広がり
特に
邸宅内の響き具合とか
雨の音とか

そして
エマの
スカートの広がりw


ほんとに
素晴らしかったです。

オープニングはじめ
随所で
複数のモブを
同時多発的に動かすの

アニメーターさん大丈夫?!
って箇所もいくつか。

ってか、
背景美術さんも大丈夫?!
って作品でもある…

本編も
最近のアニメにないくらい
とにかくよく動くので

ちょっとあたしゃ
世界名作劇場を
思い出したよのさ。

これが
スタジオぴえろの力か…。


漫画よりも更に
間が追加されていたり
アニオリを散りばめて
再編成しているのですが、
嫌な感じかせず、
とにかく、上手い。
より、叙情的になってて素晴らしい。

ストウナー夫妻の旧友
アルと
坊ちゃんちの執事
スティーブンス
そして
坊ちゃん付きメイドのテレサ
3人のベテラン勢は
特に存在感が
原作より5割増しです。

いい意味で!

原作にそって
ストーリーをほぼ改変せず
でも小さな違いがあって
原作からのひとま楽しませる仕掛けが
随所にあって、
製作陣の本気が見える作品です。

こんな風に
作ってもらえるなら
幸せな作品だよねぇ。

シーズン2

シーズン2はねぇ…
改悪というか
アニオリがあまり良くないの。
変なアニオリってか、
いるのこれ?的な。

舞台がメルダース一家に移るのですが
そこの使用人たちが、
こぞってエマに意地悪!とか
無駄にウィリアム弟妹が出張ったり
原作ではそんなことなかったのにー

ブライズメイドの
アニオリ話も
いらなくない?
ハンスもあなた、
出すぎよ!
もっとクールなままで
いて欲しかったぁ!

って
微妙な気持ちで見てましたが

後半になって
アニオリ伏線が
回収されはじめると

これはこれでありか?

と、
楽しく見れました。

そしてエンディング後の
こちらもアニオリ補完で
私的に原作では
そのへんはっきりさせられてなかった
ストウナー先生に関する
答え合わせができて
スッキリでした。


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マイ・フェア・レディ

原作漫画を読んでいるときは
気づかなかったけれど
動くアニメ版を見て

ああ、エマって、これ、
マイフェアレディ
なんだなぁ
と思っちゃったんですよねぇ。


中学生くらいの頃、
オードリー・ヘップバーンの
マイフェアレディが大好きで
亡父のレーザーディスクコレクションから
何度観たかわからないくらい。

時代背景的にも
マイフェアレディの方が
少し後ですが、
やはり、
第1次大戦前のお話ですよね。

そして、
貧乏花売り娘から教育されて
ジェントリーと恋に落ちるという。

ま、登場人物たちの
性格設定は
作者が日本人の森薫さんだからか、
エマの方が皆、
断然控えめで上品で
全く違うんですけれど。

あと、エマにおける
ヒギンズ教授は
ウィリアムではなくて
ストウナー先生ですね。

もしヘップバーンの
マイフェアレディを観ていない方には
そちらも是非にと言いたい!

ホントーーに
ヘップバーンが
かわいいからぁ!

ヘップバーン主演の作品ですと、
ローマの休日より、
私はこちらが断然好きです。


あと、
この辺の時代が気に入ったら
ダウントン・アビー
もオススメ!




こちらは、
ジェントリーではなく
イギリス貴族の一家の物語で、
時代はマイフェアレディより
更に少し進んで
第1次大戦が開戦しています。

本当のお城でロケを行い、
メイドのお仕事や人間模様などが
リアルに再現されています。

身分違いの恋もあるよ。

私のおすすめは
やっぱり英国の至宝
マギー・スミス!

ほんと、
チャーミング!
でもまじ
いじわるばあさんw


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森薫『シャーリー』

あともうひとつ、
これを忘れちゃいけません。
森薫さんの作品。
『シャーリー』


しゃーりーかわいいよしゃーりー

今のところ2冊のみで
完結はしておらず
あとがきによると
不定期に続けられていくみたい。
短編連作なので、
変なところで終わったりは
していませんよー

エマより前の
森薫さんの同人時代の
作品を
まとめたものです。



作者の森薫さんが
魔女の宅急便から
着想をえて描かれた
13歳のメイドさんの物語です。

こちらも、時代的には
エマと同じぐらいか
少し後かなあと感じますが
不穏な時代背景などは、
あえて出さす、
ほんわかほんわかしております。
つかれたあなたに
癒し系です。


そんなわけで、
漫画日記つづきます。

どうしよう、
書いても書いても
終わらないんだよ?w

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